ASAKURA スタッフブログ

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福島県郡山市 けるぷ農場 佐藤喜一さんのお話会

みなさんこんにちは、新米スタッフの長谷部です。

ここアサクラ会津倉庫も、すっかり春の暖かい日が続いています。関東の方では桜の開花も始まっていますね。会津では例年4月の半ばから、ちらほらと花が開き始めるようです。今年は少し早いでしょうか。

 

さて今回は、3/22(木)に会津クチーナにて行われました、けるぷ農場の佐藤喜一さんのお話会の様子をお伝えしたいと思います。今回十分な告知が出来なかった中で(ごめんなさい)14名のご参加をいただきました。

 

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テーマは「自然と調和する農⭐︎生き方」。

喜一さんが取り組む“自然栽培”とはどんな栽培方法なのか。また自然栽培を通して見えてくる食や生き方などを、長い農業経験を基に、農業に馴染みのない方にも分りやすい言葉選びでお話いただきました。

 

まず簡単に、佐藤喜一さんのプロフィールをご紹介いたします。

佐藤喜一さんは、福島県郡山市にあります『けるぷ農場』で、奥様のまゆみさんとご夫婦で自然栽培・自家採種に取り組む農家さんです。実は何度か、アサクラインスタグラムでその野菜が登場しております、ピンとこられた方もいらっしゃいますでしょうか。

養鶏や野菜の有機栽培を経験され、9年前に自然栽培へ転向されました。

 

自然栽培は細かく規定するものがないため、一概に定義することが難しいようですが、言うなれば“自然にある力だけ行う無農薬・無肥料の農業”ということになります。

野菜の種まきから収穫までの植物の成長のサイクルが、太陽や月の満ち欠けと密接に関わっていることや、そういった自然の流れに沿って栽培をすることで、植物は人の過剰な手入れなしにも、強く育っていくことを説明いただきました。

 

さて、突然ですが皆さんに質問です。

スーパーの野菜売り場にどさっと並んだきゅうりの山。その中に形の悪いきゅうりが

ありました。それを見て、皆さんはどう思われますか。

 

私は“形は悪くても味は一緒!”と思いますし、むしろ形が悪いことが、矯正されていない自然な良さがあるのでは、と率先して選びたいくらいに思って考えていました。

 

しかし、喜一さんはそう言いません。

 

自然栽培においても、理想はあくまで“美しいきゅうり”。それは十分に可能であり、何よりも美しい野菜は、やはり味も美味しいのだそうです。

自然栽培というと、“自然栽培であること”が、見た目や味の欠点があった場合の免罪符になるような、そして私たち消費者はその欠点を受け入れざるをえないようなイメージがあります。しかし本当はそんなことはなくて、安心と美味しさは両立するものだと分かりました。

 

こんなに良い野菜を生産する喜一さんですが、意外にも、食べてはいけないものを厳格に決めることをしません。普段の食事さえしっかりとしたものを摂っていれば、多少の不摂生は許容なのです。

大切なのは、そういう時に罪悪感を持たないこと。そして食べたものの結果に目を向けること。

結果とは、食べた後の体調であったり、出ていくものであったり。小さいながらも、体は反応を示していて、それを見落とさないことが大事なのだと言います。

それを敏感に感じ続けてきたご夫婦がたどり着いたものが自然栽培であり、それと同時に、厳格さを持たないその大らかさなのだと感じました。

 

2時間のお話のまとめとして喜一さんがおっしゃった印象な言葉があります。

“すぐ分からなくていいんです。心で感じると、そのうち分かるような気がしてきます。”

喜一さんの言葉は、どこも押し付けがなく、あくまで控えめです。しかしこの日聞いたことには考えされられるものが多くありました。

 

是非、けるぷ農場さんにも足を運んで、実際の畑を見てみたいと思います。

 佐藤喜一さん、奥様のまゆみさん。どうもありがとうございました。

 

長谷部